ソムリエの呟き SOMMELIER'S BLOG

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ソムリエの呟き

弊社ソムリエがお話しするのはドイツワインの楽しみ方。
厳選の商品やワイナリーについてもご紹介いたします。

ドイツワインは=甘口はもう古い?現代のトレンドと本当の魅力

「ドイツワインって、甘いんでしょ?」

もしあなたがそう思っているなら、それはバブル時代にドイツワインを経験なさったのか、数十年前の知識でドイツワインを販売している店舗スタッフからそう聞かされたのか、巷の噂をそのまま信じ込んでいる可能性があります。

『今』ドイツで普及しているドイツワインを飲んだら腰を抜かすかもしれません。

かつてドイツワインといえば、甘くて飲みやすい白ワインの代名詞でした。
しかし現在、ドイツで作られるワインの約3分の2はなんと「辛口(トロッケン)」です!
さらに、驚くべきことに、世界最高峰の赤ワインまで登場しているんですよ。

今回は、意外と知らないドイツワインの「今」を少しだけ紐解いていきましょう。

 

1.なぜ「甘口」のイメージが強いのか?
理由は複数あります。
一つはドイツの厳しい気候。 ドイツはブドウ栽培の北限に位置しており、昔はブドウが十分に熟すのが難しかったのです。
酸味を和らげるため、そして熟しきらないブドウの強い酸味を隠すために、あえて糖分を残す製法が主流でした。

そして2つ目は輸出戦略。1970〜80年代、飲みやすくて安価な甘口ワインが世界中で大ヒットしました。この時のインパクトが、今も「ドイツ=甘口」という固定概念として残っているのです。

2. 今、ドイツワインは「辛口」が熱い!
地球温暖化の影響もあり、ブドウがしっかりと熟すようになった現代。ドイツの生産者たちは世界的なトレンドでもある「食事に合う辛口ワイン」にシフトしています。

特に注目すべきは、ドイツが誇る品種「リースリング」です!

辛口リースリング(Trocken)はキリッとした酸味と、溢れるようなミネラル感。お寿司や天ぷらといった和食との相性は抜群です。
中辛口(Halbtrocken、またはFeinherb)のものはお味噌やお醤油ともとてもよく合います。

また、「VDP( Verband Deutscher Prädikatsweingüter🟰ドイツ高品質ワイン醸造所連盟)」という団体が、フランスの特級畑(グラン・クリュ)のような格付けを行い、非常にドライで力強い高級辛口リースリングワインを生み出しています。

 

3. 甘口ワインは「贅沢なデザート」へ
もちろん伝統的な甘口ワインが廃れたわけではありません。
現在ドイツにある甘口は、昔のような安価なワインというよりかは、「貴腐ワイン(Trockenbeerenauslese)」や「アイスワイン(Eiswein)」といった、希少価値の高い高級デザートワインのイメージも広く浸透してきています。
凍ったブドウから数滴しか取れないエキスを凝縮したアイスワインは、まさに「液体の宝石」と呼ぶにふさわしい味わいです。なお、アイスワインは気候温暖化の影響で年々収穫が難しくなってきています。

4. 実は「赤ワイン」もすごいんです
意外かもしれませんが、ドイツは世界第3位のピノ・ノワール(ドイツ名:シュペートブルグンダー)の産地です。 冷涼な気候を活かした、エレガントで繊細な赤ワインは、ブルゴーニュ愛好家や赤ワインラバーから熱い視線を浴びています。
近年の気候温暖化で、昔よりかなりパワフルな赤ワインが作られるようになってきました。
今後のドイツ赤ワインの益々の成長に目が離せません。


5.今のドイツワインは「多様性」がキーワード

「ドイツワイン=甘口」というラベルを一度剥がしてみると、そこには驚くほど豊かで、スタイリッシュなワインの世界が広がっています。

キリッと冷やして食事と楽しむなら「辛口リースリング」
和食に合わせるなら「中辛口リースリング」
贅沢なひとときを過ごすなら「貴腐ワイン」や「アイスワイン」
お肉料理と合わせるなら「シュペートブルグンダー(赤)」

そのほかにも、ドイツはピノグリ(ドイツ名グラウブルグンダー)、ピノブラン(バイスブルグンダー)、世界的に有名なシャルドネやソービニヨンブラン、フランケン地方が得意とするジルバーナー、赤ワイン品種だとドイツ限定のドルンフェルダーなど、多種多様な品種が栽培されています。

 

まとめ : 本場のワイナリーで、驚きの体験を

「ドイツワインは甘口」と思っていた方、それはもう数十年前のイメージです。 実際には、世界中のワイン愛好家が驚くほど、ドイツワインは現代的でダイナミックに進化を遂げているんです。

この驚きの変化を、ぜひドイツ現地のワイナリーで、あなた自身の目と舌で体験してみて欲しいと心から願っています。
ブドウ畑を吹き抜ける風を感じ、生産者の情熱を聞きながら味わう一杯は、これまでのワインの概念を180度変えてしまうはずです。

弊社では、日本人ソムリエが同行する特別なワイナリーツアーを企画しています
言葉の壁や複雑な格付けの知識がなくても大丈夫。プロの解説とともに本当に美味しい、今のドイツワインを巡る旅に出かけましょう。

「本当のドイツワイン」に出会う旅、ぜひ体験しに来てくださいね!

ワイナリーツアーの一覧はこちらから

 

ワインテイスティング ドイツワイン

【ワイナリー紹介】シュロスヨハニスベルグ・ドイツワインの至宝

Guten Tag!
今回はドイツワインの歴史と伝統が息づく、『シュロス・ヨハニスベルク(Schloss Johannisberg)』をご紹介します。

ラインガウ地方に位置するこのワイナリーは、ただのワイン生産者ではありません。1200年の歴史と、なんと、シュペートレーゼ(Spätlese)、つまり遅摘みワイン発祥の地なのです!

世界で最初のリースリング専門ワイナリー
1720年以来、シュロスヨハニスベルグはリースリングのみ栽培。世界で最も古い「リースリング専門」ワイナリーです。今ではリースリングのみ栽培のワイナリーは多数ありますが、シュロスヨハニスベルグが元祖なのです。


シュペートレーゼ誕生秘話


1775年、ヨハニスベルクの修道院のブドウ畑で、収穫許可の使者が到着するのが2週間遅れてしまいました。その結果、ブドウは通常よりも長く樹上で熟成し、貴腐菌の影響も受け、特別な風味を持つブドウが誕生。
当初は失敗かと思われましたが、この遅摘みのブドウで造られたワインが、類まれなる甘さと複雑さを持つ素晴らしいものだったのです。これが、シュペートレーゼの始まりと言われています。今では当たり前の製法ですが、元々は偶然の産物だったとは驚きですね!

こちらがシュペートレーゼの記念碑。
フルダの大司教の収穫伝令が2週間遅れた、と土台に刻まれています。何故2週間遅れたかのはわかっていないそう。これは永遠の謎になりそうですね。

知る人ぞ知る!プレミアム・テイスティングコース
このワイナリーでは、ワインショップでスタンディングスタイルでサクッと試飲もできますが、中でもオススメはプレミアム・テイスティング。

このテイスティングでは、普段見ることができない地下秘蔵セラーの見学も含まれています。歴史あるセラーに足を踏み入れると、数百年脈々と受け継がれてきたその歴史の重みに圧倒されます。
コチラのコースは事前予約制で、1人からでも予約OK。

専属のスタッフさんがアテンドしてくれて、秘蔵の地下セラー見学&貸切ルームで解説付きテイスティングができるという、かなり充実の内容。

その内容を下記にてご紹介します!

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ミーティングポイントにて担当スタッフさんとご挨拶をしたあとは、ワイナリー自慢の高台へ。
目の前にはライン川が広がり、その奥にはライヘッセン地方が広がります。


写真には写っていないのですが、右側はナーエ地方、さらにその隣はミッテルライン地方と、このスポットからは3つの異なる地域も一望できる貴重な場所です。
天気が良いと、もうこれだけで最高です。

その足で、秘蔵の地下セラーへ。
こちらは江戸中期に建設されたかなり貴重なところで、ドイツ最大級の地下セラー。第二次世界大戦の戦禍も逃れ、現在もセラーでワイン醸造が行われています。


一部の木樽は、自社の森から切り出した水楢の木で製作されたのだそう。
ドイツ産の水楢の木でというのもレアですが、自前の森を持っているというのもスゴい!

セラーの奥には歴代のワインが眠るシャッツカマーと言われる『秘宝館』があります。


厳重な柵の奥にはかなり年代もののワインが鎮座しており、どれも非売品。
最古のものは何と1748年もの!現在1本だけ残っているそうですよ。

さて、地下セラー見学の後は、特別ルームに移動してのお待ちかねのテイスティング!



ワイナリースタッフさんからの歴史解説を聞けば、ワインがもっと美味しくなりますし、テイスティングも楽しくなります。


ちなみに、説明はドイツ語、または英語です。日本語での開催はあいにくありませんので、現地では適宜私の方で日本語通訳をさせて頂いております。


プレミアムテイスティングツアーは3コースあり、コースにより①3種類、②5種類、③7種類のワインテイスティングが可能で、写真は③の7種類コース。辛口〜甘口までたっぷり体験できます。
どのワインもとてもクリアーで、素材のポテンシャルを大いに引き出されているこのワインは、同じく素材そのものの味を引き出して調理される日本食にもとてもマッチします。
和食のどんな料理に合うのか?なんてスタッフさんと討議しながらテイスティングをするのも楽しいですよ。

プレミアムテイスティングの所要時間は約2時間〜2時間半ほどで、シュロスヨハニスベルグの世界を思う存分体験できます。

シュロス・ヨハニスベルクは、ワイン好きなら一度は訪れたい場所です。
シュペートレーゼの誕生秘話に触れ、秘蔵セラーを見学し、極上のワインを味わう。そんな特別な体験を通して、ドイツワインの奥深さを再発見してみてはいかがでしょうか。

フランクフルトからも近いので、フランクフルトからの日帰り旅にもオススメです。次の旅行の目的地リストに、ぜひ加えてみてください。

私共ではこちらのプレミアムテイスティング予約、現地ご案内まで一括して行っております。是非ご遠慮なくお問い合わせくださいませ。

ラインガウ・日帰りワイナリーツアー

【超・限定品!】ドイツの秋の風物詩、フェーダーヴァイザー!

さて皆様、突然ですが「フェーダーヴァイザー」という飲み物ををご存知ですか?

これはワインのぶどう収穫後、ジュースがワインへと変わる発酵の途中でしか飲めない、まさに「ぶどうジュースとワインの中間」のような飲み物です。出回る期間がとっても短いので『幻のワイン』です。

 フェーダーヴァイザーの特徴

・時期: 9月上旬〜10月下旬(短期間!)
・味わい: 白濁した見た目で、リンゴのような爽やかな甘味。
・喉越し: シュワシュワとした心地よい微炭酸。
・度数: 約4%前後。

ジュースのように甘くてグビグビ飲めてしまいますが、しっかりアルコールは含まれているので「うっかり酔っ払い」には要注意です!笑

日本では飲めない「生きた」飲み物

フェーダーヴァイザーはボトルの中でも絶えず発酵を続けています。 ガスを逃がすために完全に密閉することができないため、気圧の変化がある空輸は不可能。つまり、日本への輸出はできません。現地でしか味わえない、非常に貴重な秋の味覚なんですよ!

 

本場ドイツでの楽しみ方

スーパーでも手に入りますが、やはり格別なのはワイナリーの直売品! この時期はワイナリーに特設コーナーができ、その場で楽しむこともできます。持ち帰りをお願いすると、ポリタンクのような容器に1リットル単位でたっぷり注いでくれます。

そして、このフェーダーヴァイザーに合わせる最高の相棒といえば「玉ねぎパイ(ツヴィーベルクーヘン)」!
炒めた玉ねぎの甘みとベーコンの塩気がきいた温かいパイは、シュワシュワと甘いフェーダーヴァイザーと驚くほど相性抜群です。現地では「このセットを食べなきゃ秋が始まらない!」と言われるほどの鉄板コンビなのです。

ドイツの秋空の下、黄金色のブドウ畑を眺めながら楽しむこの組み合わせは、まさに至福のひとときです。


フェーダーバイザー豆知識

地域によって呼び名が変わるのも面白いところです。

  • Neuer Wein(ノイアーヴァイン:新しいワイン)

  • Sauser(ザウザー)

また、白だけでなく赤ぶどうから作られるものもあります。
どちらも甲乙つけがたい美味しさです。

この時期にドイツを訪れる機会があれば、ぜひ「今しか飲めない幻のワイン」を試してみてくださいね!

旬を味わう!〜ドイツワインとの簡単ペアリング〜

ドイツの春の旬の食材、ホワイトアスパラガス(ドイツ語でシュパーゲル)。

定番の食べ方はオランデーヌソース。
それに茹でじゃがいもの付け合わせ。
レストランで注文する時には、オプションでシュニッツェル(豚肉のカツレツ)やハム、サーモンやステーキを追加をつけることもできます。

 そんなホワイトアスパラガス、なんと鉄板のコンビネーションがあるのをご存知でしょうか?

それはジルヴァーナー種の白ワイン!

ジルヴァーナー種って日本ではあまり馴染みのない品種ですよね。

味わい的にはニュートラルで超さっぱり!僅かにリンゴのような風味、ちょっと塩っぽいミネラル感もありで至ってシンプルです。

ジルヴァーナーはヴュルツブルグ周辺のフランケン地方では主力品種の1つ。
とってもシンプルな味わいのワインですが、最近は樽仕立てのコックリとした味わいのものも増えてきました。
(最近美味しいジルヴァーナーを見つけたので、近日中にオンラインショップで提供したいと思います!!)

食材とワインのペアリングって知識がないと難しいことが多いけど、
ホワイトアスパラとジルヴァーナーなすぐにできる簡単ペアリング!
特にフランケン地方産のジルヴァーナーが王道。

元々はフランケン地方でホワイトアスパラにジルヴァーナーを組み合わせて食されていたのが、ドイツ全土に広まりました。

関西で認知されていた節分の太巻きが全国展開になったのと似ていますね。笑。

ジルヴァーナーはフランケン地方さんのものでなくても、もちろん他の産地のものでもOKですよ。

旬のお野菜と共に、是非是非ドイツの春の味覚と鉄板コンビネーション、試してみてくださいね😃